サステナビリティSUSTAINABILITY
みどりの食料システム戦略への取り組み
「みどりの食料システム戦略」とは、持続可能な食料システムの構築に向けて、中長期的な観点から調達、生産、加工・流通、消費の各段階の取組とカーボンニュートラル等の環境負荷軽減のイノベーションを推進するべく、農林水産省が策定した戦略です。
本戦略で掲げられている「2050年までに目指す姿」の中で、朝日アグリアは以下の3つの目標実現に貢献します。
- 輸入原料や化石燃料を原料とした化学肥料の使用量を 30%低減
- 耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を 25%(100 万 ha) に拡大
- 化学農薬使用量(リスク換算)の 50%低減
肥料事業
堆肥を活用した粒状肥料
堆肥の施用は土づくりにおいて重要な役割を担っているとともに、土壌への炭素貯留やカーボンニュートラルに貢献できることが報告されています。
一方で堆肥は、そのままでは散布しやすい状態ではなく、また肥料原料としても活用が難しい存在でした。
近年の肥料取締法改正(現在は「肥料の品質の確保等に関する法律」)を受けて、朝日アグリアは堆肥を肥料原料として、化学肥料と組み合わせた1粒型の混合堆肥複合肥料「エコレット」を開発しました。「エコレット」は、堆肥施用の労力軽減や連用による持続的な作物生産に貢献することができる肥料です。
また2020年度には、土づくり効果の高い牛ふん堆肥を活用するべく、新しい1粒型の肥料として指定混合肥料「農家想い」「稲サポ」「ゆうゆう堆肥」を開発しました。資源循環型資材として今後より一層普及に取り組んでいきます。
その他、有機資源を活用した肥料
有機肥料の利用によって有機物が土壌に還元されることで、土壌中の生き物や微生物の活動が活発となり、物理性・微生物相を改善することができます。当社では有機割合の高い銘柄を多く取り揃えており、有機JASに適合した銘柄も取り扱っています。
国内には、まだまだ活用されずに廃棄されている有機原料が多数あります。これらを肥料として生まれ変わらせることができないか、日々研究開発を進めています。
微生物を活用した資材
病原菌に対して拮抗作用のある微生物や、増殖力の高い微生物を活用することは、作物の生育や土壌の微生物相を改善する効果があります。
肥料や堆肥等によって土壌の化学性や物理性を改善するだけなく、こうした資材により生物性を制御することは、作物の良好な生育を促します。
※ 本製品は農薬ではありませんので、病害の抑制を保証するものではありません。
土壌診断の活用
作物に必要な栄養分は、不足していることはもちろんのこと、過剰であっても収量や品質が低下します。過剰な施肥は肥料のムダ使いにもなるため、土壌診断を活用し、必要な量を必要な分だけ土壌に供給できるように最適な商品をご提案しています。
社員の知識向上
土づくりに関する適切な知識を持ち、より適正な施肥を推進するため、一般社団法人 日本土壌協会が主催する「土壌医検定」の取得を推進しています。また、この土壌医資格登録者を中心とした「朝日アグリア(株)土壌医の会」を設立し、定期的に社内勉強会を開催することで各社員の実力向上を図っています。